沖縄旅行3日目

名瀬には 5 時くらいに到着。ここまででも鹿児島からかなり遠い。船に、GPS で現在地を表示する機械(GPS プロッタとかそんな名前だったような)があって、どのあたりまで進んできたのかがわかるようになっていた。が、距離感覚がわかっていなかったので、あとどのくらい距離があるのかさっぱりわかっていなかった。いま地図を見てみたら、鹿児島〜奄美大島の距離の方が、奄美大島〜沖縄本当の距離よりも長いのだ。途中港に寄港するために奄美大島沖縄本島の方が時間がかかるが、実際の移動時間は短いようだ。
そういえば、昨日書き忘れていたことがあった。鹿児島で出航を待っている間、ひたすら流れていた音楽があった。それは、フェリーのテーマソング(?)。クイーンコーラル8という船だったのだけど、その歌がひたすら流れていた。出航してからは流れていなかったと思うけど、あれだけ聞いたら耳について仕方がない。どんな音楽が知りたい方は、オンラインで購入できるみたいなので、どうぞ(笑)。
奄美大島を過ぎたあたりから、船の揺れが激しくなってきた。船の横から波がぶつかっているようで、横に揺れる揺れる。あまり揺れないようにするために、スタビライザーとかいう装置がついているらしいのだけど、それも関係ないくらい揺れる(いや、実際には効果はあって、入港のためにこの装置をはずした(?)ときには、もう島の近くなのにも関わらず、ほんとに揺れが激しくなった)。一度かなり大きく傾いたときがあって、立っていた人は滑っていくわ、客室にしいてあった畳(?)まで滑るわ、レストラン方面では椅子(テーブルは固定されているが、椅子はされていない)ががしゃがしゃーとすべっていくわ、その奥の厨房では食器の落ちる音と悲鳴が聞こえるわ、というすごい騒ぎに。寝ていても横に滑りそうになるほど傾いたのだからすごい揺れだったのだろう。
波がどのくらいすごいのかとしばらく外を眺めていたのだけど、つかまるところがないから、座っているだけでもころがってしまいそうになる。波の高さがどのくらいあったのかわからないけれど、見るからに「あれにぶつかったら揺れそうだな」という波がどんどん近づいてくる。ほんとに転覆するんじゃないかと思うほど。何度も同じ航路に乗ったことがあるという方の話では、こんなに揺れたのは初めて、ということだった。船員の話では、「まだまだ」ということだったらしいけど、すごかった。とか書いていたらなんだか揺れている気分になってきてしまった(汗)
船はその後、徳之島(亀徳港)、沖永良部島和泊港)、与論島与論港)に寄港しながら沖縄本島へ向かう。昼くらいから無性に腹が減ってきたのだけど、揺れがひどいので港にいる間だけしか売店が開いていない(というか開いていても揺れが激しくて売店まで無事にたどり着けるかどうか)。がまんしてがまんして、なんとかパンにありつく。そういえば、船内の売店でも例の CD を売っていた。
昨日、出航が遅れたと書いたのだけど、実は名瀬に着いた頃にはその遅れを取り戻していたようで(そのくらいの調整は普通にできるらしい)、徳之島、沖永良部島あたりにはほぼ時間どおりに着いていたらしい。が、与論島でだったか沖永良部島でだったか忘れたが、荷物の積み降ろしでトラブル(聞いた話では、荷崩れを起こしたとかなんとか? 揺れのせいかどうかは定かではないが)があったらしく、結局そこで 1 時間以上ロス。波も激しくて急ぐこともできないということなので、結局到着時間は遅れることとなった。
徳之島に着く少し前の 8 時半くらいから、客室の窓のところに geko を置いてログをとってみた。測位できるまでにしばらく時間がかかったが、一応寄稿した港の位置と徳之島〜本部の航路のログを記録することができた(揺れのせいでころがってしまって記録されなかった部分もあったが)。
本部港には 18 時前くらいに到着。予想どおり、1 時間少し遅れ。大阪を出てから丸 2 日かかって、ようやく沖縄に着くことができた。まだ明るいうちに着くことができたのはよかったかな。かなり西に来たので、日の入りの時間も遅いのだ。天気は曇りで風も強いけれど、寒いというほどではない。風があるので上着は必要だけど、前をあけていても大丈夫なのだからかなり暖かいのだろう。このときの気温は 12、3 度くらいだったのかな。
フェリーがらみで、FERRY CRUISING〜日本フェリー船旅ガイド〜というページを見つけた。あちこちのフェリーのレポートが書いてあっておもしろい。これを読んでから出発していれば乗ってから「風呂がない!」などと驚くこともなかったかもしれない。遅れのお詫びの放送については、私が乗船したときにもちゃんとあった。このあたりの姿勢は改善されているのかも知れない。


腹が減ったのでまずは軽く食事。名護まで走り、吉野家に入る(おいおい)。そして、牛焼肉丼を注文(笑)。注文してから、店内に「沖縄吉野家限定 タコライス」というポスターを発見。しまった、こちらを注文すべきだったのか。沖縄滞在中にぜひ食べてみなくては。そして、この後の食事はできるだけ「沖縄」を感じるものにしようと、心に決める。
その後、道の駅許田で現地の方と合流し、北谷町にある温泉(ちゅらーゆ)へ。最近町が掘ったということで、新しい施設だった。出発前に沖縄の温泉を調べたときには見つけられなかったので、まだあまり知られていないのかもしれない(と、いま、出発前に買った地図を見てみたらちゃんと載っていた(汗))。
風呂に入るのは、阪九フェリーの展望浴室以来。フェリー以外となると、出発前にまで遡らないといけない。出発日にはシャワーを浴びただけだったから、陸上にある湯船につかったのはいつ以来なのだ? 何にせよ、ゆっくりできるのはすばらしい。長い船旅の疲れもいやされる。
温泉でゆっくりしたあとは、沖縄らしいものを食べたい、ということで、ソーキそばをリクエスト。そういえば、今日は大晦日。(沖縄でも大晦日にそばを食べるという習慣があるかどうかは知らないけれど)ちょうど年越しそばにもなるではないか。なにも考えていなかったが、我ながらよい選択であった(?)
ということで、近所にあるいちばんおいしい店(しまった、店の名前がわからない)に連れて行ってもらったのだけど、年末ということもあってか、営業していなかった。大晦日にそば屋が閉まっているということは、やはり沖縄では大晦日にそばを食べるという習慣はないのだろうか。その後、何軒かまわってもらって、我部祖河(がぶそか)そば 泡瀬店へ。
沖縄そばは去年来たときに食べたのだが、ソーキそばは初めて。ソーキというのは、豚の骨つきのバラ肉を泡盛と醤油やらで煮込んだものらしい。結構臭みがあるということで、謎の液体を入れてから食べることを勧められた(あれは何だったのだろう?)。確かに独特の味だが、おいしい。紅ショウガもあう。かけたものがなんだったのか結局わからないが、ここの写真に写っているものだと思う。なんだろう。
食事後、地図を見ると、すでに太平洋側まで来ていたことに気づく。まだ北谷周辺(東シナ海側)のつもりだったのだけど、車でちょっと走ると簡単に逆側に出てしまう。海中道路までも近いので、そこでおわかれして海中道路に向かい、そこから右回りで本当一周を開始することにした。そういえば、食事後にブルーシールアイスクリームへ、という話をしていたことをいまさら思い出したが、後の祭り。


海中道路。初日の出をここで見ようと思っているから、その前の下見。平安座(へんざ)島までの途中に駐車場があり、ここに車を停めることができそうだ。日の出の時間帯には混んでいるかもしれないけど、あまり天気もよくなさそうだし、きっと大丈夫だろう(日の出自体には問題だが)。場所を確認したら、平安座島までいったんわたってから戻り、沖縄本島一周のスタートだ。日の出までには戻ってこないといけないからいきなり一周は無理。半周くらいで引き返して海中道路まで戻り、日の出まで少し仮眠をとるという少し余裕を持ったスケジュールに。出発は午後 11 時くらいだったかな。

長くなってしまったので、一周の話はまた明日。