伊能大図を見てきた

amatubu2004-10-31


id:amatubu:20040714#p1 で書いた、アメリ伊能大図里帰り展(ナゴヤドーム)に出かけてきた。
ドームに入るとどーんと地図が広げられている。広い。しかも結構な人出だ。もっとゆっくり見られるかと思っていたのだけど、思ったより人が多かった。2 日間だけというのもあるのかもしれないけど、結構地図関係って興味のある人が多いのかも。
昔の測量で使った道具などが展示されていたけど、結構並んでいたのでパス。ま、測量についての知識はまったくないので、見てもわからなかっただろうけど(汗)。歩測は体験してみたが、あまり正確には測れなかった。一定の歩幅で歩くというのはなかなか難しい。また、立体眼鏡で地図が立体に見られる……というものもあったけれど、ここも行列ができていたのでパス。
いよいよ伊能大図。最初は北海道から。こんなに細かいのか。海岸線、山、集落、川、地名がきれいに描かれている。山の描かれ方が、それを見た方向からの表現になっているのはおもしろい。また、紙と紙をつなぎあわせるところには東西南北の記号が割り印のような形で描かれている。これを基準につなぎあわせたのだろうか。すべての海岸線が描かれているのかと思っていたのだけど、知床半島など、先まで描かれていないところもある。それだけ山が険しくていくことができなかったということか。
地図は、いろいろなところで見つかったものが組み合わせられているので、場所によって色などが違っているが、ちゃんとつながっている。今のように印刷という技術があれば同じものを複製することができるが、書き写すのだから違った表現になるのだろう。地図には、ある一定の間隔ごとに格子状に線が引かれていて、書き写すときにその線を参考にしたのではないかと思われる。一部、線が曲がっているところがあったりして、手作業であったことがよくわかる。
本州に入り、岩手のリアス式海岸。このあたりは今の地図と結構違った形に見える。かなり入り組んでいるので測量も難しかったのだろうか。たしかに、ここも道があるわけでもないし、それぞれの先までどうやって行き、そして測ったのだろうと考えると気が遠くなるような作業だったに違いない。
地名は、「○○村」や「○○郡」という表現ばかりだ。中には聞いたことのある地名もあり、その場所がどのあたりなのかがなんとなく想像できるのもおもしろい。それにしても、村の数はすごい。
関東あたりからは見ている人が多くなり、あまりゆっくりと見ることはできなかった。八丈島や三宅島も描かれていたのは驚いた。名古屋あたりも(会場が会場だけによけいだろうけど)混んでいた。四国では、佐田岬がきれいに描かれていたのに少し感動。九州では、種子島屋久島が描かれていて、どちらだったか忘れてしまったが、「島」の字が「嶋」になっていた(そういえば桜島もそうだったかもしれない)。これら 2 つの字に書き分けられているということは、意味合いが違うのだろうか……?
九州から日本海側をぐるっとまわって日本一周も終了だ。字がかなり細かくて内陸の方はあまり見ることができなかったのは残念だけど、並べられたものをひととおり見ることができたのはよかった。名古屋近辺については、地図の上に乗ってみることができるスペースが別に用意されていて、三重もここで見ることができた。
最後に、5 階席へあがって、全体を見てみる。こうやってみてみると、見事な日本地図だ。なんでも地上から 560km くらい離れたところから見たくらいの大きさらしい。といってもあまりよくわからないが、そこに書かれていた説明によると、スペースシャトルの高度が 300〜400km ということらしい。そこで写真を何枚か撮って(写真掲載。いつものようにアルバムページ)、終了。日本一周しただけあって(?)足が疲れた……。
ん、今気がついたけど、現物の展示もあるのか。それが博物館展なのか。徳川美術館も行ってくればよかったのか?(汗) いや、でも、疲れてそんな気力なかったような気もする(汗)