MSAS

今回打ち上げられた MTSAT (Multi-functional Transport SATellite) -1R の航空ミッションには、GPS の情報を補正して、位置精度を高めることにより、飛行機の飛ぶ間隔を狭める、というものがある(詳しくは、運輸多目的衛星の役割などを参照)。システムとしては MSAS (MTSAT Satelite-Augumentation System) という名前で、GPS の誤差情報などを、衛星を通じて配信するというものらしい(こういう衛星を使って補正を行うシステムを SBAS (Satellite Based Augumentation System) と呼ぶのだそうだ)。
アメリカでは、WAAS というシステム(WAAS については、Garmin: What is WAAS? などを参照)が以前から運用されていて、これに対応した GPS (もちろん、うちの geko201 は対応している)では、3m 以内の誤差で位置を特定することができる(WAAS を使わない場合は 15m 以内)。これらのシステムは互換性があるようなので、もうすぐ日本でも同じサービスが利用できるというわけだ(今でも WAAS を使うことはできるけど、衛星からの距離が遠いし、地上の基地局も近くにないので役に立たない)。これは楽しみだ。
MTSAT が実際に航空業務に使われるようになるのは年内くらいということなのでまだしばらく先だけど、それまでに試験電波が届くようになるだろうから、そのときにはぜひ試してみなくては。そういえば去年も一昨年もアメリカに行ったのに WAAS を試してみていなかったことにいまごろ気がついた。せっかくの機会だったのになぁ。ま、もう少し待てば日本でも同様のサービスが受けられるようになるのだから、別にいいのだけど。