いけばよかった WWDC 2005

こんなことならいけばよかった。
今年はマシン買い換えの費用を確保したいということもあって回避したのだけど、こんな展開になるのであれば参加すればよかった。日本にいて発表を待っているだけだなんてむなしすぎる。もし参加していれば、歴史的な発表(?)に立ち会えたかもしれないし、なにより、その場の雰囲気を味わうことができた。それに、マシンの買い換え計画自体を見直さなくてはならず、それで今年買うのをやめることになるなら、やはりいけばよかったということになってしまうではないか。このタイミングでなんてことをしてくれるのだ。
各方面で、今日の WWDC 2005 のキーノートで CPU を PowerPC から Intel 製のものに変更すると発表されるといううわさが流れている。最初は「いつものよくあるうわさか」という感じだったのが、直前になって新しい情報が出てくるなど、徐々に真実みを帯びてきた。また、当初はそのうわさに(感情的に)否定的な意見が多かったような気がするが、ここにきて肯定的な見方が増えてきたようにも思う。
コンピュータの心臓部である CPU を変更するというのは、開発者にとってはプログラムを再コンパイルする必要が生じることになるだろうし、ユーザにとってもソフトウェアを買い直したり、場合によってはマシンを買い替えたりということが必要になるかもしれない大変なことなんだろうと思う(その過渡期に発売されるソフトとかどうするんだろ。PowerPC 用と Intel 用と別々に売るなんてことになると大混乱だ)。しかし、今の PowerPC の状態を考えれば、それがいかに大変であっても、変更する意義があるということなのだろう。デスクトップにおいてはクロック数がのびていないし、ノートにおいては先が見えない状況だ。このうわさの前には、WWDC ではデュアルコアPowerPC G4 を載せた PowerBook G4 でも発表されるのだろうかと考えていたのだが、それ以外にはなにも思いつかなかった(こういう状態になったからには、それはないのだろうが)。
速いことがすべてということはないし、CPU を変更したらすぐに速くなるということはない(680x0 から PowerPC に移行したときにも、最初から PowerPC の能力が活かしきれていたわけでもなかったわけだし)のだろうけど、将来性を考えた場合にメリットがあると判断したというわけか(どこかにも書いてあったけど、「いんてるはいってる」のロゴを貼るのだけは私も勘弁してほしいが(笑))。
2006 年から 2007 年に発売されると予想されているマシンで Windows が動くかどうかとか、既存の AT 機でも Mac OS X が動くかどうかといった部分では否定的な見方が多いようだ。まあ、どちらも Apple にとってうまみがあるかどうかわからないし(ハードとソフトをあわせて Apple ブランドだと思うし)、当面はなさそうな気がする。CPU が Intel 製になることによって、Virtual PC の速度が向上するという可能性はあるかもしれないけれど。
しかし、個人的に大問題なのは、最初にも書いた「買い換えをどうするか」だ。このタイミングでマイナーアップデートされたマシンが発売されたとしても、その後 CPU の変更が行われて徐々に古いマシンのサポートがされなくなってしまうことがわかりきっているのだからそれを買うというのも微妙だ。「最後の PowerPC マシン」になるという可能性を考えればその価値もあるかもしれないが、2、3 年(ApplePowerPC マシンをどの程度までサポートするつもりなのかにもよるが)の命かもしれないと思うと手が出にくいのも確かだ。この点だけ考えると、「その話はなかったことにして、やっぱりデュアルコア PowerPC G4 でいこうよ」といいたくなってしまう(汗)。
さあ、あと 2 時間と少しで開始だ。いまごろ、モスコーニセンターには長い行列ができているのだろうか。