Transitions.

さて、うわさは本当だったようだ。
やはり、PowerPC の先行き不透明な部分が原因らしい。もちろん 3GHz の公約が未だに果たせていないことや PowerBook どうすんねんというのもあるのだろうけど、やはり「この先どうする」という部分が効いたんだろうな。
次の WWDC までには Intel ベースの Mac がリリースされ、2007 年の終わりには移行完了というスケジュールということなので、結構なハイペースなように思う。そのくらいの意気込みでいかないとなかなか移行できないというのもあるのだろうけど、既存ユーザの見捨てられ感も強いだろうな。今買ったら、再来年には「新しいソフトはすべて対応してません」状態になるという可能性があるわけだから。
PowerPC 用に書かれたプログラムは、Cocoa も Carbon もちょっとした修正をしてコンパイルし直せば動くということだ。Xcode 2.1 では "universal binary" というバイナリを生成することができ、これならどちらでも動くということだ。680x0 から PowerPC に移行したときの FAT バイナリみたいなもんか。しばらくはこれで「両方対応です」って感じにするのかな。
また、Intel ベースの Mac では、Rosetta という機構(バイナリをその場で変換するとか)を使うことによって PowerPC のコードを実行できるらしい。これも PowerPC で 680x0 をエミュレートしたのと似ている。逆に既存の PowerPC ベースのマシンで Intel 用にコンパイルされたコードを実行できるかについての話はなかったようだ。上記の移行スケジュールのことを考えると、それはなさそうだけど。
実際にどんなチップが載ることになるかについての話もなかったようだけど、開発者向けにリリースされるデベロッパーキットには 3.6GHz の Pentium 4 が搭載されているとか。
次の OS は Leopard になるんだそうで、早くとも来年のリリースとか。ま、来年はハードの更新があるわけだし、そのあとなんかな。LeopardPowerPC ベースの Mac で動くかどうかは不明。Intel 化がどこまで進んでいるかにもよると思うけど、動かないっていう選択肢もあるのかもしれない。
新しいハードの更新はなかったようだ。買い換えに悩む必要がなくなってある意味安心だが(苦笑)、これは今後しばらくは新しいハードは出ないということを意味しているのだろうか。出るとしてもマイナーチェンジになるだろうからこのタイミングである必要がないということか。Intel ベースのマシンが発売されるまでにはまだ 1 年近くあるだろうからその間になにも新しいマシンが出ないということはないのだろうけれど、先のことを考えるとそれらがどれだけ売れるかは疑問だ(あまりたくさんこの期間に売れてしまうと移行が難しくなるけど)。
私個人の問題としては、あと 1 年ほど(ほしいマシンの更新時期によってはもっと長くなるのかも)このまま現状を維持するか、次にくるであろうマイナーチェンジの際に「最後の」PowerPC ベースのマシンに買い替えるかを考えることになる。いずれにしても、もっと詳細なロードマップが出てこないことには判断しにくい問題だ。