IMAP.pm を使ってみる

本家のフォーラムでテストされている、IMAP.pm を試してみた。これを書いている時点では、IMAP v5 がテスト中。
ダウンロードして展開した IMAP.pm は、Proxy フォルダに入れる。このことから、IMAP のモジュールもプロキシとして動くのかと思っていたのだけど、実はそうではない。他のモジュールとは異なり、定期的にサーバにあるメールを監視して、振り分け結果によって(サーバ上で)別のフォルダに移動する、というものなのだ。
設定方法も他のモジュールとは異なる。プロキシとして動く訳ではないので、まず、メールクライアントの設定変更は必要ない(普通に IMAP で受信するようにしておくだけ)。そして、popfile.cfg にアカウントの情報を登録する(まだテスト中のモジュールなので、設定ファイル内にパスワードをそのまま書いておかないといけないなど、問題もある)。さらに、振り分け結果によってどのフォルダに移動するかを、imap.cfg で設定する。
設定については直接これらのファイルを編集してもよいし、POPFile の UI で設定してもよい(UI を使う方がどう考えても簡単だ)。動作させるときには(プロキシとして動く訳じゃないのでちょっと解せないのだけど)、ポート 143(IMAP のデフォルトポート)を使用する必要がある。このため、Mac OS X で動かす場合には、管理者権限でないとだめ。
POPFile が起動したら、設定を変更する。「設定」タブを開くと、IMAP の設定をする場所が増えているので、ここで設定を行う。IMAP server hostname には IMAP サーバのアドレス(.Mac なら、mail.mac.com)を設定し、IMAP account login には使用しているアカウント、Password for IMAP account にはパスワードを入力する。IMAP server port には、IMAP で使用するポート(通常は 143)を設定する。
ここまで設定するとサーバに接続ができるようになるのだけど、これだけでは意味がない。次に、監視するフォルダと、振り分け結果によってメールを移動するフォルダを設定する必要がある。上記の設定の下には、Add a folder to list of watched folders というボタンがある。これをクリックする。すると、Watched folder #1 というメニューがあらわれるので、その中から監視するフォルダを選ぶ(.Mac の場合、受信されたメールは INBOX に保存されるので、INBOX だけを監視すればいいと思う)。そして、「適用」をクリック。
監視するフォルダを設定したら、最後に分類結果をどのように反映するかを設定する。例えば、spam バケツに分類された場合は spam フォルダに移動する、などの設定だ。設定は IMAP の設定のいちばん上にある。設定されているバケツの分だけメニューがあらわれるので、移動したい先のフォルダを設定する(移動する必要がなければ、INBOX のままにする)。これで設定完了だ。


これで、設定のところで説明しなかった、Update interval in seconds で設定されている時間ごとにサーバへの新着メールがチェックされ、そのメールの振り分け結果によってフォルダに移動されるようになる。IMAP 対応のメールソフトを使ってサーバにつないでいると、サーバに届いているメールが自動的に振り分けられていくのを見ることができる。これはなかなかおもしろい。
メールの振り分けはバックグラウンドで勝手に行われるようになるので、メール受信にかかる時間が気になる、といったことはあまりなくなる。うちの環境では、実は、IMAP で監視しつつ POP3 でメールを取得、なんてことをしていたりするので2重チェックになってしまっているのだけど、受信する頃にはほとんどの spam は取り除かれているのでそれだけの効果でもうれしいかも(なにかメールが届いたと思って確認したら spam だったなんてこともほとんどなくなるので)。
まだテスト中のモジュールだけど、今後が楽しみだ。