翻訳は難しい

POPFileDocumentationProjectのドキュメントの翻訳をさせてもらっているのだけど(翻訳プロジェクトについてはid:amatubu:20040208#p2を参照)、「英文を読む」ってことと「英文を日本語に翻訳する」ということはまったく違うんだなと思い知らされている。
自分で読んで自分の中だけで理解するのであれば、別に日本語としてきちんとした文章になっている必要はない。要は、イメージがわかればいいだけだから。だけど、翻訳となるとそうはいかない。自分で理解したイメージを日本語にして、元の意味を(その日本語で)伝えなければいけない。ちゃんと意味のとおる日本語にしないといけないのだ。
そういえば、前にHarry Potterの4巻を読んでいたとき、読むついでに日本語にしてメモしてみようと思ったことがあったのだけど、2、3ページであっさり挫折したのだった。そのときにも多分同じような難しさを感じたのだろう(今回は「自分のための訳」ではなくて「他の人が読んでわかる訳」にしなければいけないのだからさらにプレッシャーを感じる)。
とはいえ、そうとばかり言っていたら始まらないわけだし、まずは訳してみる。Wikiで作られているから、間違っていたら誰かが直してくれるだろうという感じで、とにかく飛び込んでみよう、というわけだ。そうしているうちに、だんだん慣れてきたような気もする。私の訳は、そのまま文章通り訳すというよりは、どちらかというと意訳気味の訳が多いのだけど、上に書いたように、「自分で理解したイメージを日本語に」しているつもり。そのまま訳すと日本語として不自然かなと思ったら、あまり意味が変わらないように気をつけながら他の言葉を探す感じかな。ま、翻訳については素人の私の意見だから、誰かの参考にとかいうことはまったく考えていないのだけど。
しかし、今回の翻訳はやはり面白い。なぜ面白いのかと言うと、「誰もその文章を訳した人はいない」からじゃないだろうかと。学校の英語の宿題とかと違って、「誰かがすでに訳した文章」を訳している訳ではないのだ。言ってみれば、未開の地のようなところを初めて開拓するような気分だ。少しくらい間違っていようと、「初めて」訳したってことだけでなんだか気分がいいではないか。
そんな気分を感じてみたい方、どんどん参加してみましょう(笑)。